被毛について

被毛の生え方
皮膚には無数の小さな毛のうがあって、一つの毛のうからは、
1本の太く長い主毛とそれを囲む複数の副毛が生えています。
主毛の事を、トップコート。
副毛の事を、アンダーコートと呼ぶ事もあります。


毛の密度は多種多様で、1c㎡当たり100本の犬もいれば、600本も生えている犬もいます。
生え方も色々ありますが、大きく分けると、
「ダブルコート」と「シングルコート」に分けられます。

被毛の構造
被毛は、人の毛髪とほぼ同じ様に、
キューティクル(表皮)で被われています。
そしてその内側にはコルテックス(皮質)があり、中心にはメデュラ(髄質)があります。

被毛の色
被毛の色は、メラニン色素の量によって決まります。
被毛の色は遺伝子により決定されますが、
風土や環境、栄養状態や年齢なども影響します。
被毛は18種類のアミノ酸からなる、
ケラチンと言う硬タンパク質から出来ています。

 

 

 

ブラッシングの大切さ
ホコリや汚れを落すだけではなく、
皮膚の血行促進マッサージの役目もします。
シャンプーの前には、必ずブラッシングをしてシャンプーをしましょう。
毛玉をそのまま残してシャンプーをすると、
毛玉は締まり、ほどけなくなって辛い思いをさせてしまいます。

ドライングの基本・注意点

被毛は濡れると強度が低下し、傷み易くなります。
その為、濡れた被毛はそのまま放置せず、
素早く乾かしてあげる事が大切です。
ドライングをせず濡れたままで、
被毛がこすれあわされると、ダメージの原因になります。
また、ドライングの際に被毛が傷む様なやり方では、意味がありません。
ドライヤーの熱風温度に気を付け、
ドライヤーを近づけすぎず、一定の場所にあてずに、素早く乾かしましょう。

 

 

 

皮膚について

皮膚の役割
被毛によって、外気や太陽熱などから体を守っています。
その反面、全身を毛で被われている為、
皮膚の病気にもなりやすく、治りにくいものです。
皮膚病の原因はアレルギーによるもの、
細菌やウィルス、真菌類(カビ)や寄生虫が原因となるもの、

またホルモンの過剰や不足から起こるものなど原因や症状は様々です。

皮膚のpH

人の皮膚のpHは5.5~6.5の弱酸性で、細菌を抑える働きがあります。
犬の皮膚のpHは人に比べて少し高く、
6.2~8.6で、平均7.5ですが、夏季にはpH9.2まで上昇する事があります。
夏季になると犬の皮膚病が増えるのは、
pHがアルカリ性なり、外気温も上昇する為、
細菌類が繁殖しやすくなるからです。
シャンプー類はアルカリ性の強いものは避け、皮膚に優しい、中性から弱酸性のものを使いましょう。